スマートフォンやノートPCをもっと速く充電したいと思ったことはありませんか?
最近では「PD充電(Power Delivery)」対応の充電器が増えていますが、「PD充電とは何か?」 「従来のUSB充電とどう違うのか?」「どの機器を選べばいいのか?」 など、分からないことも多いはずです。PD充電は、通常のUSB充電よりも高出力で急速充電が可能な規格で、スマホからノートPCまで幅広い機器を統一した充電環境で使えるのが特徴です。しかし、適切な充電器やケーブルを選ばないと、思ったように充電できないこともあります。
この記事では、PD充電の基本やメリット、選び方のポイントを分かりやすく解説します。また、おすすめのPD充電対応ガジェットも紹介するので、あなたのデバイスに最適な製品が見つかるはずです。正しい知識を身につけ、快適で効率的な充電環境を整えましょう!

1.PD充電とは?

PD(Power Delivery)の仕組み

PDは、簡単に言うと通常のUSB充電よりも高い電力でデバイスを充電できる技術です。

従来のUSB充電では、電圧や電流が固定されていましたが、PD充電ではデバイスに応じて最適な電力を供給できるため、より速く効率的に充電できます。

例えば、普通のUSB充電(USB 3.0)の出力は5V/0.9A(4.5W)ですが、PD充電では最大240W(48V/5A)まで対応可能です。これにより、スマートフォンだけでなく、ノートPCやタブレットも短時間で充電できるのです。iPhoneを従来のUSB充電(5W)で充電すると、フル充電に約3時間以上かかります。しかし、PD対応の急速充電(20W以上)を使うと、約30分で50%まで充電できます。ノートPCも、PD対応の高出力充電器を使えば、従来のACアダプターなしでも充電が可能です。

PD充電は、デバイスに最適な電力を供給できるため、充電速度が速く、幅広い機器に対応できるのが特徴です。

2.PD充電に必要なもの

PD充電を使うには、「PD対応の充電器」「PD対応のUSB-Cケーブル」「PD対応のデバイス」の3つが必要です。

PD充電は、通常のUSB充電とは異なり、専用の規格に対応した充電器やケーブルを使用しないと、正しく機能しないためです。特に、USB-C端子を持っていても、すべてのケーブルがPD対応ではない点に注意が必要です。

例えば、iPhone 15をPD充電で急速充電する場合、「USB-C to USB-CのPD対応ケーブル」と「PD対応充電器(20W以上)」が必要です。また、MacBookを充電する場合は、より高出力(60W以上)のPD充電器を選ぶ必要があります。

PD充電を正しく使うには、PD対応の充電器・ケーブル・デバイスが揃っているかを確認することが重要です。間違った組み合わせでは急速充電できないこともあるため、製品選びには注意しましょう。

3.PD充電を使う際の注意点

USB-C端子でもPD対応とは限らない

PD対応のケーブルは両端がUSB-C端子になっていますが、だからといって、すべてのデバイスがPD充電に対応しているわけではないため、事前に確認が必要です。

USB-C端子は形状が統一されているものの、必ずしもPD充電に対応しているわけではなく、データ転送や低速充電専用のものも存在するためです。

例えば、Nintendo SwitchのドックはUSB-C端子を持っていますが、通常のPD充電器では正しく充電できません。また、一部の安価なワイヤレスイヤホンやスマートウォッチもUSB-C端子を備えていますが、PD充電には対応しておらず、通常の5V充電しか受け付けないものもあります

PD充電を利用する際は、デバイスがPD対応かどうかをメーカーの公式サイトや取扱説明書で確認することが大切です。USB-C端子だからといって安心せず、スペックをしっかりチェックしましょう。

適切な電力を供給する充電器の選び方

PD充電器を選ぶときは、デバイスに適した電力(W数)を供給できるモデルを選ぶことが重要です。

PD充電器には30W・65W・100Wなど、さまざまな出力のものがあり、デバイスに適したものを選ばないと充電速度が遅くなったり、充電できなかったりするためです。

例えば、MacBook Pro(16インチ)は96WのPD充電に対応していますが、30Wの充電器を使うと充電速度が極端に遅くなります。逆に、iPhoneは20W程度の充電で十分なので、100Wの充電器を使っても速度は変わりません。

PD充電器を選ぶ際は、使用するデバイスの推奨W数を確認し、それに合ったモデルを選ぶことが大切です。必要以上に高出力なものを選んでも効果がない場合があるため、適切な出力を見極めましょう。

ケーブルの規格にも注意が必要

PD充電を正しく使うためには、対応するUSB-Cケーブルを選ぶことが重要です。

USB-Cケーブルには、充電専用・データ転送用・PD対応など、さまざまな規格があり、どれでもPD充電ができるわけではないためです。特に、高出力のPD充電をする場合、対応していないケーブルでは充電速度が遅くなったり、最悪の場合発熱や故障の原因になることもあります。

例えば、100WのPD充電を行う場合、5A対応の「USB-C to USB-C(eMarkerチップ搭載)」のケーブルを選ぶ必要があります。また、iPhoneをPD充電する場合は、「USB-C to Lightning」のPD対応ケーブルを使わないと急速充電できません。

PD充電を利用する際は、必ずPD対応のUSB-Cケーブルを選ぶことが重要です。特に高出力(60W以上)で充電する場合は、5A対応のケーブルを使用し、低品質なケーブルを避けることで安全に充電できます。

4.PD充電対応のおすすめガジェット

スマホ・タブレット向けのPD充電器

例えば、「Anker Power Port Ⅲ」は、コンパクトながら65W出力が可能で、iPhoneを約30分で50%まで充電できます。スマホ・タブレット向けのPD充電器を選べば、急速充電ができ、外出前のちょっとした時間でもしっかり充電が可能になります。コンパクトなモデルを選ぶと、持ち運びにも便利です。

ノートPC向けの高出力PD充電器

ノートPC向けの高出力PD充電器を使えば、ACアダプターが不要になり、持ち運びやデスク周りがスッキリするメリットがあります。

一般的なノートPCの充電には45W~100Wの電力が必要です。従来は専用のACアダプターが必要でしたが、PD対応の充電器なら、USB-Cポート経由でコンパクトに充電ができるため、荷物が減ります。

「Anker 737 Charger(GaNPrime 120W)」は、MacBook Proをフルスピードで充電できるモデルで、2台同時充電も可能です。また、「UGREEN 100W PD充電器」は、USB-Cポートが4つあり、ノートPCとスマホを同時に充電できるので、仕事用にも最適です。ノートPC向けの高出力PD充電器を選べば、従来のACアダプターなしで充電でき、持ち運びが楽になるので、特に外出先で作業する人におすすめです。

外出先で役立つモバイルバッテリー

PD対応のモバイルバッテリーを使えば、外出先でもスマホやノートPCを急速充電でき、バッテリー切れの心配がなくなります。通常のモバイルバッテリーは出力が低いため、ノートPCの充電には向きません。しかし、PD対応モデルなら30W~100Wの高出力に対応しており、スマホはもちろん、ノートPCも充電できるのが特徴です。

例えば、「Anker PowerCore III Fusion 10000」は、MacBook Proをフル充電できるほどの大容量モデルで、仕事や旅行に最適です。PD対応のモバイルバッテリーがあれば、外出先でも安心してデバイスを使えるので、ビジネスパーソンや旅行好きの人には必須アイテムです。

デスク周りを快適にするハブ・アクセサリー

PD対応のドッキングステーションやハブを使うことで、デスク周りが整理され、充電しながら複数の周辺機器を接続できます。

ノートPCを使う際、充電ポートを使ってしまうと他のUSB機器やHDMI出力が使えなくなることがあります。しかし、PD対応のハブなら、充電しながら周辺機器を接続できるため、作業効率がアップします。

PD対応のハブやアクセサリーを活用すれば、充電しながら複数の周辺機器を同時に使えるため、デスク周りがスッキリし、作業環境が快適になる。特にリモートワークやクリエイティブ作業をする人におすすめです。
PD充電(Power Delivery)は、従来のUSB充電と比較して高出力かつ効率的な急速充電が可能な規格です。特に、スマートフォンだけでなくノートPCやタブレットにも対応できる点が大きなメリットで、複数のデバイスを1つの充電器で統一して充電できるため、持ち運びやデスク周りの整理にも役立ちます。しかし、PD対応のUSB-C端子でも、すべてが高出力に対応しているわけではなく、適切な充電器やケーブルを選ぶことが重要です。規格を理解しないまま使うと、充電速度が遅くなったり、最適な電力が供給されなかったりする可能性もあります。

この記事では、PD充電の基本からメリット、選び方のポイント、さらにおすすめのPD充電対応ガジェットまで幅広く紹介しました。これらの知識を活かし、あなたの充電環境をより快適でスマートなものにしてください!

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